2017.11.18 (sat) – 27 (mon)
midori uchida solo exhibition
close tue,wed
作家在廊日 18日 19日
光環とは、薄い雲を通して太陽や月のまわりにできる光の輪。雲を形成する無数の小さな水滴や氷晶によって光が回折されてできる儚くも美しい光の輪。
打田さんの炭化焼成の作品を前に、光環というタイトルをつけた。
炭化焼成で出来上がる作品は籾殻が焼けていくごとに炭素が土の粒子の間に入り、土の肌に色の変化が生まれ、まるで光の環を纏ったようなやわらかな色の連なりが作品に景色をつくりだす。
楽焼で出来上がる作品は、ろくろを使わず手捻りで形成することにより自然物のようなやわらかなフォルムを生み、金属粉を含んだ粘土は低温で焼き上げ急冷することで、美しい色の変化が生まれる。
火を使い焼き上げる作業において、最終仕上げは火に委ねられており、その火が思いも寄らぬ美しさを器に投影させている。
彼女が土と火と共に作り出した景色は、同じものはひとつとない、この世界の一瞬の美しさを捉えているように思う。
星月夜 加藤里奈
展示期間中は打田 翠作品にちなんだデザートを1階レストランでご用意しております。